HAL便り

「日本人ファースト」を叫ぶほど、日本が貧しくなる理由

2026.05.07

 

 

外国人雇用のミカタ

「日本人ファースト」を叫ぶほど、日本が貧しくなる理由

「日本においては日本人ファーストだ」というごく当たり前のことを認識していない外国人など、果たしてどれくらいいるだろうか。少なくとも私の周りの外国人たちは「ここは日本なのだから日本人が優先されるのは当たり前です」と皆そろって口にする。

「日本人ファースト」は当然の前提として、では我々は「二の次」とされる者たちを一体どう扱うべきなのか——本稿ではその点を考察する。

外国人に支えられてきたことを忘れてはいないか

人手が足りないときには頼る。現場が回らないときには来てもらう。採用が難しい仕事、定着しにくい職場、担い手が減っている地域ほど、その支えに助けられてきたはずだ。にもかかわらず、少し立場が弱いと見れば、契約書どおりに給与を支払わない。暴言を浴びせる。ときには暴力まで振るう。世話になっておきながら、その相手を軽んじる——そこにあるのは、相手への敬意を失った浅ましさだ。

「自身を優先すること」と「他者を粗末に扱うこと」を峻別する

日本人を大事にするという考え方それ自体を否定する必要はない。しかし、だからと言って、外国人を雑に扱ってよいということにはならない。「自信を優先すること」と「他者を粗末に扱うこと」は同義ではない。

この二つを取り違えたとき、影響を受けるのは外国人だけではない。約束を守る意識は後退し、説明責任は軽んじられ、やがて外国人に対する扱いにとどまらず、社会全体の品位が損なわれることにつながる。

これからもっとお世話になる世の中になる

今後の日本は、いま以上に外国人に支えられる場面が増える。建設、介護、外食、宿泊、物流といった産業分野はもちろんのこと、地域社会そのものにとって外国人の存在が不可欠なものとなってゆく。

社会の成熟度は、もっとも声の届きにくい者たちへの「振る舞い」に表れる。他者を道具として扱う狡猾さは、やがて社会の内部へと浸食し、私たち日本人が長年かけて育んできた大切なものを根底から腐食させてゆくだろう。

行政書士法人HAL

大阪代表行政書士

芳川 恒徳