天候や会社都合で休む日をとりあえず「欠勤」で片づけていると、なぜ危ないのか?
2026.04.28
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外国人雇用のミカタ
天候や会社都合で休む日をとりあえず「欠勤」で片づけていると、なぜ危ないのか? |
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台風や大雪による出勤停止、設備故障による事業の一時停止——こうした場面で「とりあえず欠勤扱い」とする運用は、法令上・実務上ともにリスクが高い。 使用者の責めに帰すべき事由により労働できない場合、欠勤控除の前に休業手当の要否を整理する必要がある。外国人スタッフを含む職場では、説明が不十分だと「なぜ給与が減額されたのか」が理解されず、不信につながりやすい。 休業と欠勤が混在すると、現場に何が起きるか
欠勤は一般に労働者の都合による不就労を指し、休業は使用者の責に帰すべき事由等により労務提供ができない状態として整理される。両者を混同すると、いずれも「不就労」として一律に処理されがちだが、賃金の扱いは本質的に異なる。 特に外国人スタッフにとっては、「会社都合で休んだのに減額された」という認識が生じやすい。これは単なる誤解ではなく、運用の再現性と説明可能性が不足している状態を示している。 休業手当が論点となる場面
労働基準法第26条は、使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合、休業手当の支払い義務を定めている(原則として平均賃金の60%以上)。 実務では次の整理が必要:①事業運営上の判断による停止(設備不具合、人員調整)、②安全配慮としての出勤停止(天候リスクの回避)——これらが使用者側の判断に基づく場合には、休業手当の検討が必要となる。 重要なのは「結論」ではなく判断の過程と根拠を残すことだ。 判断と共有の型
①対応レベルの事前定義:出勤停止・時差出勤・在宅勤務などを段階的に整理する。 ②同一文面での即時共有:判断内容と理由を、チャット等で統一的に通知する。 ③賃金処理の後追い説明の準備:休業手当か欠勤かの整理を、記録とともに説明できる状態にする。 書面・ログ・翻訳された説明を筋道立てて整備することが、信頼を担保する基盤となる。 |
行政書士法人HAL大阪代表行政書士 芳川 恒徳 |