特定技能外食業の受入停止——「技人国で何とかならないか」と考える前に知っておくべきこと(後編)
2026.05.11
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外国人雇用のミカタ
特定技能外食業の受入停止——
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前編では、特定技能外食業の受入停止を受けた「技人国への安易な切り替え」の危うさ、制度の前提の違い、現場で起きがちな誤解について整理した。後編では、入管が実際に何を見ているのか、外食業で技人国を検討する際にどこまで準備すべきかを掘り下げる。 入管は業務量と時間配分まで見ている
入管は、担当職務の名称だけを見ているわけではない。実際には、その業務をどの程度の分量で担うのか、日々どのように時間を使うのか、週間単位で見て主たる活動が何であるのかといった点まで確認してくることがある。 「インバウンドマーケティング担当」と書かれていても、実際の業務量の大半がホール、配膳、レジ、洗い場であれば、書面上の肩書と実態は一致しない。説明が曖昧で時間配分が不自然であれば、不許可にする口実を審査官に与えてしまう。 技人国で本当に見られるもの
外食業で技人国を検討するなら、少なくとも次の問いに答えられなければならない。 ①その業務は、なぜ単なる店舗作業ではないのか。②本人の学歴や履修内容は、その業務にどうつながるのか。③外国語対応や国際業務の必要性は、会社の営業実態とどう結び付くのか。④採用後の実務として、その人は本当にその業務を主として担うのか。 今、外食業界が考えるべきこと
受入停止の局面で必要なのは、代替制度を急いで探すことではない。まず、自社がその人に何をしてもらいたいのかを、業務単位で見直すことだ。 本当にインバウンド対応、多言語による販促企画、海外顧客対応といった業務を主として担わせるのであれば、そこから逆算して採用設計を組み直す余地はある。その場合は、雇用契約書、業務内容説明書、採用理由書まで含めて一貫した構成にしなければならない。単に在留資格の名前を張り替えるのではなく、職務そのものを設計し直す必要がある。 |
行政書士法人HAL大阪代表行政書士 芳川 恒徳 |