HAL便り

出面表だけでは足りない。建設現場で出退勤管理の精度を一段上げるべき理由。

2026.05.08

 

 

外国人雇用のミカタ

出面表だけでは足りない。
建設現場で出退勤管理の精度を一段上げるべき理由。

建設現場では、出面表や日報で「誰がどの現場にいたか」を把握している会社が多い。しかし厚生労働省は、使用者には労働時間を適正に把握する責務があり、労働日ごとの始業・終業時刻を確認し記録することが必要であるとしている。

実働時間・休憩・移動・待機まで踏まえた出退勤の記録が十分でないと、残業の算定や労働時間の説明に窮することとなりかねない。

出面表が示すものと示しきれないもの

出面表は、配置と出勤の事実を把握するうえで有用だ。一方で、いつ現場に入り、いつ作業を終え、休憩や移動、待機をどう扱ったかまで、一貫して示す設計になっていない場合がある。「現場に出ていた」という事実と、労働時間として説明できる時間は、必ずしも同じではない。

現場で起きやすい記録のズレ(移動・待機・休憩)

移動:朝の集合場所から現場までの移動時間は、常に労働時間になるわけではない。使用者の指揮命令下に置かれ自由利用が保障されていない状態であれば、労働時間に当たり得る。運用ルールと実態の両方で整理が必要だ。

待機:天候や資材待ち等による待機について、労働から離れることが保障されていない手待時間は休憩ではなく労働時間に当たる。「作業していなかった」ことだけでは、直ちに休憩とはいえない。

休憩:休憩時間は労働者が自由に利用できることが原則。呼ばれればすぐ対応しなければならない状態であれば、休憩とは評価しにくい場合がある。

明日からできる一歩

出面表に加え、現場責任者が「その日の始業・終業の目安」と「休憩・待機が目立った時間帯」を一行で記録しておく。完璧なシステムは不要だ。誰が・いつ・どの現場で、おおよそ何時から何時まで拘束され、どこに休憩や待機が入ったかを追えること——これが厚生労働省が求める始業・終業時刻の確認・記録という指針にも沿う。

行政書士法人HAL

大阪代表行政書士

芳川 恒徳