特定技能外食業の受入停止——「技人国で何とかならないか」と考える前に知っておくべきこと(前編)
2026.05.10
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外国人雇用のミカタ
特定技能外食業の受入停止——
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特定技能外食業の受入停止が報じられて以降、「この子、技人国で何とかなりませんか?」という相談が急増している。しかし、特定技能が難しくなったからといって技人国がそのまま代替手段になるわけではない。 似ているようで、制度の前提はまったく異なる
特定技能外食業は、飲食店の現場業務そのものを前提に設計された制度だ。これに対し、技術・人文知識・国際業務(技人国)は、自然科学や人文科学の分野に属する知識を要する業務、あるいは外国の文化に基盤を有する思考や感受性を必要とする業務を対象とする。 申請にあたっては、申請人の活動内容、勤務先の事業内容、場合によっては新規事業の事業計画書まで求められており、単なる肩書ではなく、具体的な職務内容と会社側の必要性が見られている。 現場で起きがちな誤解
多い相談は「本人は真面目で日本語もできる。技人国で残せないか」というものだ。しかしここで問われるのは人物評価だけではない。従事予定業務の中身が重要だ。 外食業であっても、外国人顧客向けの販促、多言語対応、海外向け情報発信といった業務は十分にあり得る。しかし、現実にはホール、配膳、レジ、洗い場、仕込み補助が中心であるにもかかわらず、書面上だけ国際業務に寄せるご都合申請は当然ながらご法度だ。 留学生の「つなぎ申請」を軽く見ない方がよい
就職活動継続のための特定活動への変更申請で提出した内定通知書や業務内容説明書に「接客」「配膳」「レジ」「調理補助」「洗い場」などの言葉が並んでいる場合、その後「実は技人国で受け入れたい」と言ったところで、入管の心象は極めて良くない。 後編では、この問題の具体的な対策と正しい職務設計の考え方について詳しく解説する。 |
行政書士法人HAL大阪代表行政書士 芳川 恒徳 |